2021年5月16日日曜日

昭和32年 保養所百景 昭和32年の出来事

  昭和32年はどのような時代だったのか、少し調べてみました。先ず神戸市立少年保養所における昭和32年の最大の出来事は、結核予防会総裁であられた故秩父宮妃殿下が11月8日、保養所においでになった事でしょうか。

        少年保養所発行 十年のあゆみ より

 
 ベッドの上に正座し、お迎えした事を鮮明に記憶しております。後の神戸市長宮崎辰雄氏も同行されました。

 神戸市における昭和32年はと云いますと、4月24日 花時計が始動。5月10日須磨水族館が開館。9月18日須磨浦ロープウェー開業などがあったようです。  また日本における昭和32年の出来事と云えば、1月、日本初の南極観測船「宗谷」が南極大陸に到着し、南極越冬基地が建設された事でしょうか。この宗谷号は、東京お台場の「船の科学館」に展示されております。

 さらに世界における昭和32年の出来事においては、10月、ソ連が人類初の人工衛星スプートニク号の打ち上げに成功し、アメリカとソ連の宇宙開発競争が始まった事が特筆されます。

       東ドイツとチェコスロバキアの記念切手

  すべて64年も昔のお話です。

 

 


 

 

 

 

 

 

 
 


2021年5月1日土曜日

昭和32年 保養所百景 蚊帳

  夏になると少年保養所では、各児童に個人用の蚊帳が配られました。今時、蚊帳などと云っても分からない人も多いと思いますが、6畳用 とか8畳用と云うのでしょうか、ひとつの蚊帳の中に2、3人の布団を敷く事が出来る大きな緑色の蚊帳を、自宅でも使っていた記憶があります。窓に網戸などついていなかった当時の少年保養所では、ベッド毎に1人用の白色の蚊帳を使いました。

 

 1m50cmほどの金属製のポールをベッドの四隅に取り付け、そこにすっぽりと蚊帳を掛けるのですが、小学1年生だった原田君には上まで手が届かないので、就寝前上級生が手伝って毎晩蚊帳を掛けていました。朝になると、その蚊帳をたたむのですが、ずっしりと重い感触を今でも思い出します。冬の湯たんぽと夏の蚊帳、保養所ならではの必需品でした。おかげで、少年保養所の冬が寒かったとか、蚊に刺されて困ったと云う記憶はありません。