2016年12月1日木曜日

昭和42年 西戸田養護学校作文集 (5)

 「西戸田の里」に掲載されています西戸田養護学校作文集の第5回目です。




あたたかいおかあさん      小5  N・M

 私のおかあさんは、今は病気です。けれどもいつも私をあたたかく見守っていてくれます。
 やさしいお母さん、おこるとちょっぴりこわいけど、とっても、とってもあたたかい感じのするおかあさんです。それは不思議な人だと思います。
 帰宅で家に帰った時も私は一番さきにおかあさんに会いに行きました。すると目を細めて笑いながら「おかえり」とあたかく、やさしく私をむかえてくださいました。私はおかあさんのそばのいすにこしをおろし、保養所での生活のいろいろなことをみんな話しました。話はいろいろとかわっていき、ひさしぶりにたのしい会話でたのしみました。
 私が保養所に帰るときでも、あわてず、やさしく、いろいろのことをいっぱい話したり「また病気がなおったらきっと面会に行くからね」とやさしく言ってくださいました。


 帰宅してからもうだいぶんたった今、いつもおばあちゃんが面会にきてくださいます。そのときもおばあちゃんが「おかあさんは元気になったよ、Mちゃん。」「おかあさんとMちゃんとどっちがはやくなおるだろうね。早くなおってよMちゃん」
 わたしはおばあちゃんから、うれしいことをきくのを何よりたのしみにしています。
 そして私はねがっている。
 おかあさんが1日も早くよくなって面会にきてくださるようにと。消燈の時間がきて夜寝るときも、ふとおもいます。「今頃おかあさん、どうしているだろう。早く元気になってくれるといいのにな。」あのあたたかいおかあさんの手、あの手がもうすぐに私にふれかかってくるようなそんな気持ちです。




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