2021年2月15日月曜日

昭和32年 保養所百景 2寮(1)

  昭和32年の7月頃私の安静度はBにあがりました。安静度Bは2寮と決まっていたわけではありませんが、2寮に移動しました。2寮は1寮と同様川崎時代からの老朽化した木造2階建で、病室も1寮と同じ構造。各階に8人部屋が3室あり、1階に女子、2階に男子が生活しておりました。1階の東側入口には、1寮にも3寮にもない所内唯一の「詰め所」がありました。2階への階段下に投薬室があり、また2階の東端には寮母さんの部屋がありました。確か永井先生が入っておられたと思います。

    昭和32年 1寮から見た2寮 


 保養所発行の「十年のあゆみ」によりますと、第2病棟には、病室6、婦長室、詰所、面会室、与薬室、倉庫、洗面所、便所があったようです




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2021年2月1日月曜日

昭和32年 保養所百景 検温

 毎日、午後の安静時間に検温があり、看護婦さんが各部屋を巡回しました。脈拍数の測定もあったのですが、8人部屋で実際に看護婦さんに直接脈拍数を測定してもらうのは、その日幸運にも選ばれた(?)一人の児童だけでした。その他7名の児童は自分で自分の手首の動脈を探し、脈拍数を数えました。私も入所最初の検温の時、手首のどのあたりを押さえれば 脈が触れるかを教わりました。

 さて、看護婦さんが部屋に来られると先ず体温計が各人に配られます。我々は、体温計を腋にはさみ、その他7名は自分で脈をとります。看護婦さんの合図とともに脈の触れる数を数え始めます。30秒後ぐらいだったでしょうか、看護婦さんの2回目の合図で脈拍数の測定を終了します。その後看護婦さんは各児童の横に立ち、体温計を回収し記録版に体温を記入します。各児童は頃合いをみながら、「32,1回」などと報告します。脈拍数と排便の回数です。当時、看護婦さんは4,5名おられたのですが、私の記憶の中の検温に登場する方は、いつも秦(旧姓安田)先生です。



 


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